家族旅行
「旅行?」
「ああ、神子が行ってみろと言うのでな」
と、言うわけで…。
ブライアン家は、二泊三日の初!家族旅行に行く事になった。
フロスは10才、ウルフは7才
少し落ち着いて来た冬が過ぎて春の風が吹き始めた頃だった。
「何処に行くの?父様」
「お出かけお出かけ♪」
アルタミラから出ている船でアルタミラから離れ、二人は初の旅行と言う事でとても嬉しそうにしている。
「着いてからのお楽しみと言うものだ」
リーガルは優しく微笑みクラトスの腰を抱いている。
「アルタミラが小さくなってる!」
「ウルフ、あまり走ったら転けちゃうよ」
「父様がいるから大丈夫!」
と、自慢気に言うウルフにリーガルは苦笑して、クラトスは嬉しそうにリーガルを見た。
「パパ、責任重大だな」
「はははυ」
「しかし、ウルフ、あまり遠くに行ってはならぬ」
「はぁい!」
と、行ってもウルフは興味津々で甲板を走り回る。
貴族と言う事に自覚無しなのはロイドに似たようだ。
だが、フロスはウルフを捕獲して親の元に持って行く。
「少しは大人しくしなさい」
「…はぁい」
ウルフは唇を尖らせてリーガルの腕に抱き着く。
リーガルは苦笑して、ウルフを片手で軽々と抱く。
「…うひゃーυ」
フロスが海を見ながら変な悲鳴を言いクラトスの手を握り、クラトスが振り返ると…。
「た…タコ…」
「は?」
リーガルも振り向く。
そして、固まった。
「…タコυ」
「タコのモンスターとは…あんなに大きかったものか…」
「いや…そんな筈は無かったが…」
と、冷静に判断する親を見て、子供二人が激しくツッコミを入れる。
「良いからはやく倒してよ!」
と、クラトスは苦笑して詠唱を唱え始める。
「輝く御名のもと、地を這う汚れた魂に裁きの光を雨と降らせん
安息に眠れ、罪深き者よ…
ジャッジメント!」
タコの巨大モンスターは呆気なく倒れ、船はそのまま安全に船の旅を終わらせた。
ブライアンファミリーが旅館に着くと…。
「よっ!」
「何故…」
「ゼロス兄さまぁ!」
と、クラトスの言葉の後にフロスとウルフが何故か居るゼロスの所に走った。
「でっひゃひゃひゃ!」
「…フロス、間違えているぞ。
ゼロスは見た目は22才のままだが、実年齢は32才だ」
「言っちゃダメよ、天使様υ」
「いらっしゃいませ、ブライアン公爵」
と、旅館の主であろう男が来た。
リーガルとクラトスは挨拶を交わして、ちゃんとフロスとウルフも挨拶をした。
旅館の主は優しく微笑み、女将が4人を部屋に案内する。
この旅館には松、竹、梅と部屋が別れており。
ゼロスが勝手に予約したので一番値段の高い松の部屋となった。
まぁ、年収600億を稼ぐレザレノ・カンパニーの会長ならば軽く払える単位なのだが…。
「凄い!凄い!」
「わぁ……」
部屋に着いて、ウルフとフロスは驚いていた。
なにせ、和風事態に面識が無い二人は落ち着いた、少し大人な雰囲気に感動を覚えた。
部屋は広く、居間、寝室、部屋が二つ。
そして絶景な眺めの露天風呂がある。
「何かあればお申し付け下さい」
女将はふわり、と笑い部屋を出て行く。
女将を見てウルフとフロスは顔を見合わせた。
「母様みたいだね」
「うん、でも、母様がいい」
二人は両親の手を取り引っ張って椅子に座らせた。
「ハローvV」
「ゼロス兄さま!」
フロスは走って飛び付く。
ゼロスはフロスを抱き締めて3人の所に行った。
「兄さまはゼロス兄さまが好きだもんね」
「う、ウルフ!///」
「俺様嬉しぃなぁ〜♪」
ゼロスはギュ〜!とフロスを抱き締める。
「ゼロスやめろ、馬鹿が移ってしまう」
「天使様厳しぃυ」
「それより、ゼロスは今日は此処に?」
「まぁねぇ、漸く仕事が落ち着いてね。
ナンパついでにvV」
「まったく…変わらぬな」
リーガルは苦笑して、ウルフを膝に乗せた。
フロスは、じぃ…と、ゼロスを見る。
「ん?どした?ちっちゃい天使様」
「あ…う、その…えと///」
「?」
「旅館を散歩したい!」
「オッケーオッケー。
俺様が直々に案内してやるよ。
ウルフはどうする?」
「私は父様と母様と荷物の整理を手伝う」
ウルフはニコッと笑い、フロスを見た。
で、口パクでフロスにだけ分かるように。
『頑張って』
と、言い、フロスは頬を赤らめて少し頷いた。
「いらぬ事をするなよ」
「俺様、いくらなんでも二人の子には手は出さねぇよぉυ」
「お前は分からぬ」
「天使様ぁ〜υ」
「で、あっちが…」
ゼロスは手を繋いでフロスに旅館を案内する。
フロスの心臓はドキドキと高鳴っていた。
「…ゼロス兄さま…あの…」
「ん?疲れた?」
「あ、あの…あの…///」
フロスはギュゥと手を握り…。
「す…っ〜…少し疲れましたυ」
どう頑張っても、好きと言う言葉が言えなかった。
ゼロスは旅館にある喫茶店に入る。
喫茶店も和風で、和菓子などが沢山あった。
「天使様の子だし…甘いのが良いでしょ」
「甘いのが良いです///」
フロスは辺りを見渡して言う。
どうやら、喫茶店も初めてらしい。
ゼロスは苦笑して、適当に席に座りフロスは向かいに座ってゼロスは注文を頼んだ。
「天使様のちっちゃい版みたいで可愛いねぇ♪」
「…母様は母様、私は私です」
「ちっちゃいのに口だけは達者だねぇυ」
「私は早く大人になりたいです」
「なんでよ?」
「はやく父様や母様を楽にさせたいから…」
フロスはゼロスを見て言う。
「おや、神子様?」
「ん…」
ゼロスとフロスは話しかけて来た人を見る。
唯一、レザレノ・カンパニーに敵対する公爵兼社長の一人だった。
「…レザレノのブライアン公爵の息子と一緒ですか」
「ああ、可愛いだろ?」
「ええ」
「………」
フロスは椅子を降りてゼロスの隣に行く。
手を握り抱き着く。
フロスは知らない相手や敵と思った人にはかなり壁を作る。
自分を守る為、騎士であったクラトスの血を濃く継いでいる為か自己防衛能力と言うものが高いのだ。
「私は失礼しますよ、神子様」
「おう」
公爵はペコリと頭を下げて、喫茶店を出て行った。
「大丈夫だ、フロス」
「ん…はい…」
「俺がいるから大丈夫だよ」
「…はい、ゼロス兄さま」
「ほら、座りなよ」
ゼロスは優しく微笑み、フロスは頷き向かいの椅子に座った。
二人はお茶をして旅館の散歩を続けた。
夜。
ブライアンファミリーとゼロスは露天風呂に行き仲良く入った。
「あー…いい湯だぁ」
「ああ、疲れが取れる」
と、攻め様のゼロスとリーガル。
受け様のクラトスと息子二人は身惚れていた。
「ロイド君も連れてきたら良かったのにさ」
「誘ったのだが、生憎と用事が有ったらしい」
「ふ〜ん」
「…ねぇ、母様」
「…なんだ?」
「…フロス兄さまなんだけど」
「…ああ、分かっている…」
と、7才らしからぬウルフと4038才(永遠の28才)のクラトスがコショコショと喋る。
フロスはと言うと…。
ゼロスを見て見惚れていた。
「重傷だな」
「でしょ?兄さまはゼロス兄さまゾッコンだからさ」
「…喜んでいいのか、悲しむべきなのか…」
「…あぅ…私先に出るね?υ」
と、フロスは少し逆上せたのだろう先に出て行った。
「…白桃vV」
「ゼロス!」
「あたぁー!υ」
クラトスはゼロスの頭を殴り、ゼロスはリーガルを盾にした。
「ひゃぅ〜υ」
フロスは体を拭いて旅館の浴衣を着て涼んでいる。
「…ん?」
フロスは変な物を見つけた。
『おアツイカップル様へ!ガラナチョコ!』
「……チョコ?」
フロスが目を輝かせ手を伸ばした時。
「まったぁあ!!」
「煤I」
フロスは振り返ると…。
腰にタオルを巻いたゼロスが居た。
「だめ!食べちゃだめ!」
「…チョコ…」
「チョコなら俺様が他のを買ってあげるから!υ」
「…本当に?」
「うんυ」
「…苺のチョコがいい」
「買います、買いますからそれはダメよ?υ」
フロスは頷いてゼロスは体を拭き身支度を整える。
「ほら、先に買いに行こうか。
天使様もウルフも欲しがるだろうし」
「はい」
フロスはゼロスの所に行き手を繋ぎ更衣室から出て行った。
目的の物を買い、二人は部屋に戻った。
チョコは夕食後に取って置き、ゼロスはフロスを膝に乗せて風景を楽しんでいる。
「…兄さまは誰かとお付き合いしないんですか?」
「俺様?…んー…俺様が一人に絞ったら全世界の可愛いハニー達が悲しがるからなぁ」
でっひゃひゃひゃ!と、ゼロスは笑い、フロスはギュッとゼロスに抱き着いた。
「…無理に笑う必要…無いと思います…」
「!…本当に…お前はクラトスの息子…なんだな」
「…っ私は私です!」
「フロス?」
「あ…ご、ごめんなさい…」
フロスはゼロスから離れてうつ向いてしまう。
ゼロスは少し考えてフロスを抱き締めた。
「…悪かった…」
「え…兄さま?」
「…お前はお前自身を見て欲しかったんだろ?」
「!…ん…」
「だから…悪かった」
「別に…私は…」
「少し大人な扱いしてやるよ」
「兄さま?にい…んっ…」
「…で?何処までいったの?」
「…き、き…キス…///」
「良かったねvV」
「は、恥ずかしいぃ///」
夕食後、親とゼロスが酒を飲んでいる時。
ウルフとフロスは開いてる部屋でチョコを食べながら話をしていた。
「キスしておしまい?」
「あ、当たり前でしょ!///」
「つまんないなぁ…」
と、喋っていたら。
「お前達、歯を磨いてもう寝なさい」
クラトスが来てチョコを没収した。
「はぁい」
「はい、母様」
ウルフとフロスは返事をして洗面所に行く。
親の前では7才のウルフだが、フロスの前ではかなり違うウルフだった。
そして…事件は起こった。
夜中…。
ゼロスが部屋に帰り、ブライアンファミリーも寝室で仲良く眠っていると…。
パリン。
と、何処からか音がした。
「ん…?」
「…なんだ…?」
それに気付いたクラトスてリーガル。
そして。
「…んー…」
「なぁにぃ…?」
フロスとウルフまでもが起きてしまった。
ブライアンファミリー、又の名を天使ファミリー。
全員が天使機能をもつ家族だ。
ずば抜けて良いのは本家本元のクラトスなのだが。
「…見てくる」
「気を付けて…」
リーガルは布団から出て部屋を出て行く。
クラトスはフランヴェルジュを握り体を起こす。
フロスとウルフはクラトスの所に行きギュッと浴衣を握った。
クラトスは優しく微笑み二人の頭を撫でて辺りを警戒した。
「何々…なにごと?」
「神子」
リーガルは廊下を警戒しながら歩いていると部屋から片手に剣を握ったゼロスが出て来た。
ゼロスも天使機能が有るから気付いたのだろう。
「分からんが…下だろうな」
「泥棒?モンスター?」
「さぁ…取り敢えず行くしかあるまい?」
二人は階段を使い一階に向かった。
「…どっちもだったな」
「まったく…υ」
泥棒は金を、モンスターは食材を盗みに来たのだろう。
だが、ゼロスとリーガルによって成敗されたのだった。
そして、残りの日は何事も無く満喫できた。
…いや、あの二人はあった…。
「やっ、兄さま///」
「かぁわいいvV」
「も、もうキスしちゃダメっ…変になっちゃうよぉ///」
「俺様が嫁に貰うからいいの」
「ふはぁ…兄さまぁ…///」
…。
フロスとゼロスの中が一気に縮まったのだった。
10才の子供を大人のテクで落とすゼロスがいた。
それを生暖かい目で見守るウルフが居たとか居ないとか。
ゼロスのセクハラはまだまだ続く!
END?…てか、終わっとけ…。