楽しいクリスマス
はじまり
「父さん!サンタからカードが届いたんだ!!」
嬉しそうなロイドの声に、クラトスはふるふるとした手で抜き取ろうとしていたジェンガから気を逸らす。
ガシャーン
「父さん弱いなー。23敗目じゃん」
「・・・作戦か?」
「違うって!ほら、サンタからのカード!」
ロイドが手に持っていたカードをクラトスに見せる。
「今はブタが空を飛ぶ時代なのか。車も先を越されたな」
「そうだよなー。よっぽど訓練受けたブタなんだよ」
「うむ。我々も日々鍛錬あるのみだな」
「ああ!」
飛ぶ気満々の親子。
父さんは天使なんだから飛べるのに、自力で頑張るつもり。
だっせん
「しかし、サタンから手紙とは・・・」
「は?」
「私も2.3手合わせした事があるが、なかなか手強い相手だった」
「いや、父さん・・・サンタだから」
てゆーか手合わせした事あるんだ?(この世界にいるのか?)
伊達に四千年生きてないなーと、ちょっと尊敬するロイド。
「ああ、なんならお前も戦ってみるか?」
「ええっ?! そんなお手軽に戦えるのかよ?!」
「フ 簡単に辿り着くかはお前の腕次第だ」
ごそごそっと(どこからか)懐かしのスー○ーファミコンと、ぷよ○よを取り出すクラトス。
「さぁ、挑むがいい!」
「っ、ああ!分かった!!」
「・・・・・・・」
それはゲームだろうと突っ込みたいけど、あまりに真剣な親子に言って良いのか迷う会長。
※パンタロウさんの所の、会長と一緒の親子設定をパクって・・・じゃない、取り入れてみました。
ぷよぷよ、ご存知でしょうか?パズルゲームで、ラスボスがサタンって名前なのです。
何度もチャレンジしてるのに、ラスボスまで辿り着けたのが2,3回のクラトス。
かんぱい
「よっしゃー!完全勝利〜!」
器用なロイドくんは、すらすらと攻略。
あっという間にサタンを倒してしまう。
「そ、そんな・・・」
「てか、サタンよりその前の魔女みたいなのの方が強かった」
「そうか―――」
息子にあっさりクリアされたのがよっぽどショックだったのか、遠くを見てるクラトス。
「・・・クラトス殿、飲まれるか?」
「―――
リーガル殿。ああ、頂こう」
同情したリーガルが差し出したワインを、礼を言いながら受け取る。
「あー!いいな、俺も飲む!!」
「お前は未成年だろう」
「平気だって一口くらい!」
「ロイドにはあちらに肉料理を用意してあるが・・・」
「マジ?! サンキュー!リーガル!!」
猛ダッシュのロイドと、もうちょっと我が子に落ち着きが欲しいなと溜息なクラトス。
「溜息は幸せが逃げる」
「・・・・いや、私は幸せだ。こうして特別な一日を息子と、そしてあなたと過ごせるのだからな」
「クラトス殿・・・」
「少しくらい幸せを逃がして、世間に還元してやるのもいいだろう」
「フ・・・ そうだな」
二人グラスを合わせる
「「乾杯」」
「かんぱーい!」
少し離れた所でオレンジジュースを掲げるロイドに、大人二人は穏やかに微笑んだ。
end
オマケ
「でも父さんってゲーム弱いよな」
ジェンガ然り、ぷよ○よ然り。
「そんな事はない。対戦モードでは負け無しだった」
「えー、ホントかよ?」
「証明してみせよう。ユアン!」
「呼んだか、クラトス!」
「うわっ、自然に出てきたよ・・・」
「夕刻から仲間に入れて欲しそうに屋敷の周りをうろついていたからな」
ズバっと暴露されて、カッコ良く(窓から)登場したユアン、色々台無し。
「く、クラトス。貴様気付いているなら入れてくれてもいいだろう?!」
「何故?」
「なぜって・・・その」
「父さん、ユアンそろそろ泣いちゃうぜ」
「誰が泣くか!!」
とか言いつつ、半泣きのユアン。
「お前を泣かせる為に呼んだのではない。一緒にコレをやろうと思ってな」
コントローラーを差し出すクラトスに、ユアン顔を引きつらせる。
「わ、私は遠慮する」
「では帰るか?」
「ぐっ・・・」
「リーガルの用意してくれた飯サイッコーだぜ?」
「ぐぐっ・・・・一戦だけだぞ」
「十分だ」
かくして始まったクラトスvsユアンのぷよ○よ対決
「た、確かに父さんの圧勝だ。だけどこれって・・・」
画面を見れば、クラトス超優位。
というか、ユアンが可哀相な事になっていた。
「よし、ここに赤がくればようやく連鎖っ・・・
「イラプション」
ぐあっ・・・!」
連鎖出来そうになった時に、横から攻撃が飛んでくるのだ。
それは魔術だったり、蹴りだったり、花瓶だったり。
傷だらけのユアンと、そしらぬ顔でゲームを続けるクラトスに、ロイドはユアンが渋った理由を悟るしかなかった。
「てか、反撃すればいいのに」
「倍返しされると経験上知っているのではないか・・・?」
傍観者のロイドとリーガルはのほほんとお菓子を食べている。
ふと、リーガルの視線に気付きロイドは顔を上げた。
「何だ?」
「・・・お前は、真似するなよ」
「?? ああ・・・」
父さんそっくりになるんじゃないかと、本気で心配してしまった会長。
クラトスは、ミトスから教えられた間違った知識を正規のルールだと思ってるのです。
クリスマスにあね様からいただきました!
ブタが空を飛んでいるとあるのは、私がそういうカードをあね様に送りつけたからでして…。
そんな変なクリスマスカードを送りつけたにも関わらず、こんなに楽しいお話を下さったあね様には本当に感謝しております。
あね様、有難うございました!!