番外編 その2


1.眠れない夜は…(スキットより)

ユ「…眠れぬか?神子」
コ「あ…いえ…だいじょうぶです」
ユ「眠れぬ夜が長くて辛いなら羊を数えるといい。全て数えきるには…人生はあまりに短いが」
コ「へ〜、羊ってそんなにいっぱいいるんですか?」
ユ「ああ。牧場に行けばいっぱいいるぞ」
コ「そうなんだ〜。でも私、羊って見た事ないからな〜」
ユ「モコモコとした毛のかたまりを想像すればいい。それを一匹、二匹と柵越えさせながら数えるのだ」
コ「…そうですね。そうしてみます」

−おわり−



2.ドジな暗殺者 その1

 ユアン達がオサ山道を進んでいると、そこへ妙な姿をした女が立ちはだかった。
「待て!この中にマナの神子はいるか?」
「あ、それ私です」
 手を上げて返事をするコレット。
 するとなんと女は突然コレットに襲いかかって来たのだった。
「覚悟!」
 驚いたコレットは転んでしまい、その拍子に何かのスイッチを押してしまう。
 と同時にユアンの足元にぱっくりと穴が開き…
「ギャアアアアアアア〜!」
「ど、ど、どうしよ〜。ユアンさんが落っこちゃったよ〜。」
 慌てるコレットにロイドが肩をすくめながら言った。
「放っておけよ。どうせ、いても役に立たないんだから。」
「え…でも…」
「ロイドの言う通りよ、コレット。気にする必要はないわ。それよりも今はあの謎の暗殺者の方をなんとかしないと…」
 リフィルも溜め息を突きながら言う。そして周りを見回すが…
「…あら?彼女、どこへ行ったのかしら。」
 暗殺者は忽然と姿を消していた。どうやら穴に落ちるユアンを見て、さっさと逃げてしまったようだ。
「なんだったのかしら、彼女…」
 首を傾げるリフィル。
「いなくなっちまったもんは仕方がないよ。先を急ごうぜ。」
「そうね。」
 こうして一行はそれからは何事もなく無事に山道を越え、出口に辿り着く事が出来たのだった。
 するとそこへ再び悲鳴が響き渡り、直後、一同の目の前をユアンが物凄い勢いで走り抜けて行った。
「すげ〜!俺達より先に出口に着いていたなんて…。」
「生きていたんだ。よかった〜。でもすぐ後ろにくっついていたの何かな?巨大な骸骨さんだったみたいだけど、ユアンさんのお友達かね〜。」
 ホッとした様子のコレットにジーニアスが呟く。
「……どう見ても友達には思えなかったけどね。」
 そんな三人にリフィルが再び溜め息を突きながら言った。
「ほら、行くわよ。」
「え?…でも姉さん、ユアンさんを助けなくていいの?」
「彼の事なら大丈夫よ。殺したって死ぬような人じゃないんだから。しばらくすればまたいつの間にか合流しているわよ。」
「そうだね。」
 リフィルの言葉に頷き、意気揚々と歩き始める一同。
 その背後ではユアンの悲鳴がいつまでも響き渡っていた。
「こ、こ、殺される〜!だ、誰か助けてくれ〜〜〜!!」


−おわり−