リーガルママ!
「ママァ〜助けてよ〜!」
泣きながら駆けこんできた息子リーガルを見て老婦人はため息をついた。
彼女の名前はリーガルママ。(だって名前考えるの面倒臭かったんだもん←作者談)
女手一つでレザレノを大企業へとのし上げたやり手の企業家である。
今は会社を息子リーガルに継がせて悠々自適の生活を送っている。
「おやおや、どうしたんだい坊や?」
非情なビジネスの世界を渡ってきた彼女も、息子には不○家ミルキーのように甘かった。泣きながら抱きついてきた愛息の頭をよしよしと撫ぜる。
「何があったんだい?ママに話してごらん。」
「ヒック、ヒック…会社の食品部門でイセリア産の牛肉をハイマ産の牛肉だと偽って販売していたのがバレちゃったんだ。」
「!!お前が指示したのかい。」
「うん、だってイセリア産は安いから浮いた分儲かると思って…ご免なさい、ママ。」
リーガルは更に大きな声で泣き出す。
「あ〜あ、そんなに泣かなくてもいいんだよ。お前は会社の為を思ってやったんだから。」
リーガルママは再びよしよしと頭を撫ぜる。
彼女にとって愛息のする事ならなんでもありなのであった。
「どうしよう、ママ。内部告発でマスコミが嗅ぎつけたんだ。記者会見があるんだけど、みんなに苛められちゃうよ。」
「内部告発とは姑息な真似をしてくれるじゃないかい。いいかい、お前は何も知らなかったで通すんだ。そうだね…下請けやパートの責任にしちまえばいいさ。誰か手頃なのはいるかい?」
「告発をしたのは下請けの奴なんだけど、その会社の社長がヴァーリなんだ。」
「なら、そいつが全部勝手にやった事にしちまいな。」
「うん…でも記者連中が怖いよ。」
「大丈夫。ママが一緒に行ってやるから。お前は堂々としていればいいんだよ。」
「有難う、ママ。」
かくしてリーガルは異例のママ付き会見に臨んだのであった。
記者会見はリーガルママの独壇場であった。
記者からの鋭いつっこみを難なくかわし、長年培ってきた営業スマイルを振りまいては記者達を魅了し、時には涙を流し記者達の同情をかうよう仕向けたりもした。全ての罪を下請けヴァーリに押しつけながらも、それを見つけられなかった非は自分達本社の監督不行き届きにあると土下座までして見せた。
リーガルママはその溢れるパワーで力ずくでもってヴァーリ主犯のシナリオを完成させたのであった。
こうしてリーガルママ劇場は幕を閉じ、食肉産地偽装事件の主犯はヴァーリとされリーガルの犯した罪は闇に葬られたのである。
「ママ〜〜助けてよ〜」
今日もリーガルはリーガルママに泣きつく。
そしてリーガルママはため息をつきながらも可愛い愛息のため、ごり押しパワーで世間と戦い続けるのであった。
ちなみに、悪い事は出来ないもので上記の嘘はすぐにばれ、その後リーガルは一人で涙の謝罪会見をしたのである。
ロイド達と会った時手枷をしていたのはこの件で牢に叩き込まれたからと言われているとかいないとか…。
−リーガルママ! 終−